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小林由政

年賀状

12月は師走ということもあり何かと忙しい時節ですが、忘れてはならないのが年賀状作製ですね。

メールが普及した現在でも年賀状の販売枚数は国民一人あたり13枚。ピークは20年前の国民一人あたり約35枚ですので、4割程度に減ったとはいえ何かと忙しい年末の大切 な作業です。 それではこの年賀状はいつから始まったのでしょうか? 年賀状の歴史は古く平安時代までさかのぼります。この頃から年の初めにお世話になった人や親族の家をまわって挨拶をする『年始回り』の習慣が広まりました。江戸時代になると付き合いが広くなり、書状で挨拶を済ませることも増えていきます。

また新年を祝う書状を届けるのには飛脚が活躍し、玄関に『名刺受け』を設置して不在時に はお祝いの言葉を書いた名刺を入れてもらうという簡易スタイルも登場しました。 この『年始回り』を簡略化したものが年賀状のルーツだと言われています。 年賀状を出すことが一般に広がったのは明治4年の郵便制度開始がきっかけです。明治6年に郵便はがきの発行が始まり、明治20年頃には年賀状も激増しました。現在と同じように年末のうちに受け付けて元日に配達する制度は明治32年に導入され、徐々に全国に広がりました。それでも明治38年の年賀状の発行枚数は約1憶枚で、一人あたり2枚少々。まだまだ皆が送るわけではありませんでした。 お年玉付年賀はがきが昭和24年から発行されるなど、すっかり国民的行事になった年賀状ですが、お年玉の商品の変遷を見てみると初回の特賞はミシン。その後は、電気洗濯機、電子レンジ、ビデオテープレコーダーなどが商品として用意され、最近では国内外の旅行や液晶テレビなども並びました。平成26年からは1等の商品が現金も選択できるようになり、令和5年用の商品の1等は現金30万円の他に電子マネーギフト(31万円分)または特殊切手集&現金20万円の組 み合わせも選べるそうです。 年賀状には消印が押されないので不正な再利用など悪用されるのでは・・・と考える方もいるのではないでしょうか? しかし、一見何も押されてないように見える年賀状であっても、実はしっかりバーコードが 押されています。このバーコードはブラックライトを当てれば印字が浮かび上がる仕掛けで、機械で読み取ることも可能となっています。

年賀状は『日本独自の文化』と思っている方もいると思いますが、新年をお祝いするために カードを送る風習は日本以外でもよくあります。アメリカやイギリスなどのキリスト教国では、クリスマスと新年を併せてお祝いするカードを送るのが一般的です。韓国や中国にいたっては干支がデザインされているはがきカードが存在するほど日本と似 ています。特に中国は日本と似ており、お年玉付年賀はがきや年賀切手も販売されています。 ロシアや東南アジアなどでも似た風習や文化がありますが、大きな違いは年賀状が届く日にちにあります。元日にこだわる日本に対し、ほとんどの国では新年が始まる前にカードを 送ります。また、喪中であれば年賀状を送らないというのも日本独特の風習です。 最後に、うっかり12月25日までに投函できなくても確実に元旦に届ける方法の一つが 『12月30日までに、配達日指定で元旦を指定して年賀状を送る』方法です。 配達日指定の休日料金は210円ですが、専用シールが貼られるので相手方には投函日が 遅くなったことがばれてしまいます。 または『12月31日中に速達で年賀状を送る』方法です。速達料金は+260円ですが、これも相手に速達であることがばれてしまいますし、元日前に届いたり、元旦を過ぎてから届いてしまう可能性もあります。送付先が近くならば『元旦に相手方のポストに直接投函する』という手もありますが、相手や近所の人に見られて不審に思われる可能性があるので注意が必要です。 色々書きましたが、正直に年賀状が遅れた旨のお詫びを記載の上、ポストに投函した方が危 険を冒すより良さそうです。また、同じ県内や市内であれば、12月28日(水)の集荷に間に合えば元旦に届く可能性が高いので、一日でも早く投函しましょうね。







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