近年、日本でもハロウィンの『仮装パーティー』や『かぼちゃのランタンのグッズ』が広まっていますが、ハロウィンはキリスト教のお祭りだと思っている方が多いのではないでしょうか?
サンタクロースがコカコーラの商業戦略だったことと同じく、ハロウィンもアメリカの商業主義によって広められたもので、元々ハロウィンはケルト民族の祭りだったようです。 キリスト教がヨーロッパに普及して行く中で、ケルト民族の祭りを取り込んでいったもの が現在のハロウィンです。
ハロウィンが日本に浸透したのは1990年のこと。仮装パーティーを開いたり、お菓子を配ったりといった楽しみ方もアメリカの影響が大きいのです。 アメリカではハロウィンの夜に仮装した子供たちが近所の家々を訪ね、『トリック・オア・ トリート』(お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ!)とその家の大人に声を掛ける。その言葉に『ハッピーハロウィン』と呼応した大人が、チョコレートやキャンディーなどのお菓 子を子供たちにあげるというのがハロウィンの風習です。
日本では家をまわる習わしが定着していませんが、家族や友達とのハロウィンパーティー やイベントに参加する時に、キャンディーやチョコレートなどの小さなお菓子を用意して 交換し合うのも楽しそうですね。
ハロウィンが日本に広まり初めてまだ30年あまり、内容を良く知らない方も多いと思いますので調べてみました。
そもそもハロウィンは、10月31日のキリスト教の『諸聖人に祈りを捧げる祝日の前夜祭』 という意味で、ヨーロッパ発祥のお祭りです。 秋の収穫をお祝いし、先祖の霊をお迎えするとともに悪霊を追い払うお祭りで、古代ケルト人が行っていたお祭りに由来します。
古代ケルト(紀元前5世紀〜前1世紀)のドゥルイド教で行われていた『サウィン祭』が起源と言われていて、古代ケルトの曆では11月1日が新年とされ、大晦日にあたる10月31日の夜に先祖の霊が戻ってくると信じられていました。 しかし、悪霊も一緒にやって来て作物に悪い影響を与えたり、子供をさらったり、現生の人 間たちに悪いことをすると言われていました。 そこで、人々は身を守るために仮面や仮装をして悪霊の仲間に見せかけたり、魔除けの焚火 を行ったりしたと言われます。
現在のような形になったのは19世紀の後半で、移民と共にアメリカに伝わったハロウィンを子供が大変怖がったため、子供でも楽しめるイベントに変化していきました。
ハロウィンのシンボルとしてよく目にするのが、目と口と鼻をくり抜いて中にキャンドル を灯したかぼちゃのランタン。 実はこのランタンには『ジャック・オー・ランタン』という名前が付いているのをご存じでしたか。
ジャックとは、アイルランドの物語に登場する男の名前。生前、悪いことばかりしていたジ ャックは、魂を取ろうとやってきた悪魔を騙したため、地獄に堕ちることもできず、死んだ後もランタンに火を灯して闇夜をさまよい続けたというお話しです。 ちなみに最初はカブでしたが、アメリカにハロウィンが伝わってからかぼちゃになったそう。怖い顔にくり抜いて部屋の窓辺などに飾ると魔除けの役割を果たし、悪魔を怖がらせて 追い払えるそうです。
仮装も魔女、ゴースト、ゾンビ、ドラキュラ、ガイコツ、黒猫、狼男、フランケンシュタイ ンといった恐ろしい怪物や怖いものに仮装するのが定番ですが、近年は多彩になってきま した。
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